2016診療報酬改定は、看護師の働き方にどのような影響があるのか?

2016年診療報酬改定が2016年2月10日に決定しました。このままでは日本の医療が崩壊しかねないという危機感から改定の運びとなったのです。高齢少子化が進む日本、2016年診療報酬改定により、これからの医療体制はどのように変化し、看護師の働き方にどういった影響を与えていくのでしょうか?

 

◎7対1の病院はもっと忙しくなる!?

現代の日本は高齢者が増え続け、このままでは近い将来65歳以上の人が国の半数を超えるだろうと言われています。健康で長寿というのであれば全く問題ないのですが、実際は病院に通院する人や、それに伴い医療に必要な国のお金は増え続けることでしょう。また、少子化の加速からこれらの医療を賄える労働人口が減少しているのも危機的状況に拍車をかけています。そこで、このままでは日本の医療体制が危ないということで2016年2月10日に診療報酬が改定されました。その中でも、気になるのは7対1の病棟群を受け持つ病院は看護必要度が高い患者を一定数で診療する決まりがあること。この7対1とは1人の看護師が受け持つ患者さんが7人のため、患者さん一人一人に対して手厚い看護が受けられるというメリットがあります。また、看護師側からしても受け持ちの患者が少ないため、仕事の負担が減り働きやすいと期待することもあるでしょう。しかし、実際の現場では看護師の人手不足が影響してか、他の業務と兼任させられることが増え、以前より忙しくなることも多く、ゆとりのある看護体制が整っていないという事態が発生しています。

 

◎同僚の人数、病院の収入が減る!?

今回の2016年診療報酬改定を受け、そんなに大規模な病院でなければ、重症な患者をたくさん入院させることができないため、7対1から10対1へ変更届を出す病院もあるでしょう。勤務先がこのような状況に陥れば、患者さんに対する看護師の必要性が減るためリストラされる可能性も出てきてしまいます。また、入院のベッド一つに付き、7対1看護であればベッド一つの入院基本料が約16,000円のところ、10対1看護では約13,000円のため、3,000円という差額が出てしまい看護師のお給料の出どころでもある病院事態の収入が大幅に減ってしまうのです。

 

◎夜勤要件の緩和で、仕事は楽になる!?

看護師の仕事は夜勤などのハードワークで体調を崩し、仕事を辞めてしまう人も多くいます。そのため2016年診療報酬改定では、一人一人の看護師に対する負担軽減などの視点から夜勤要件の緩和に踏み切りました。以前よりもこの改正により夜勤が減り仕事が楽になると考えていた人も多いことでしょう。しかし、勤務先の病院によってはこの夜勤要件の緩和は一部の看護師にとって有利な条件となり、今まで以上に夜勤が増えてしまうというケースも。手厚い報酬があればやる気も出るものですが、病院の経営戦略は今回の規定によりさらに厳しくなり、手厚いとは言い難い状態…満足のいくものにはならないでしょう。これらの全ての問題は、今まさに進んでいる少子高齢化が原因。少数の若者が日本人口の多数を占める高齢者を支えなければならない逆ピラミッド型になりつつある現代の人口構造が大きな影響を与えているのです。

 

◎まとめ

このままでは日本の医療が崩壊しかねないという危機感から2016年診療報酬改定されました。しかし、働く看護師の現場では7対1看護は10対1の看護体制より他の業務と兼任させられることが増え、以前より忙しくなることも多く、ゆとりのある看護体制が整っていないという事態が発生しています。また、今回の夜勤要件の緩和は一部の看護師にとって有利な条件となり、今まで以上に夜勤が増えてしまうというケースも。今回の2016年診療報酬改定を受け、高齢少子化の人口構造が結果としてデメリットを生み、これからの不安が大きく浮き彫りになったと言えるでしょう。

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